
リピート獲得のための戦略を持たない企業が多いことに驚かされます。新規開拓には「多額の費用」と「労力」をかけるのに、リピート獲得のための仕組みが全くないことさえあるのです。リピートオーダーを確実に獲得するためには何が必要なのでしょうか?
①顧客情報の共有化
個人の頭の中ではなく、誰でもいつでも状況を把握できるようにシステム化する。
②正確な需要予測
需要が発生する可能性のあるタイミングを把握し事前にアプローチをする。(問合せが来る前にアプローチしているか?)
③サービスの強化
購入後は、営業との接点よりもサービスとの接点の方が多い。サービスの質が信頼へ直結している。
他にも多くの取組みが必要ですが、もし何もしないなら宝物をゴミ箱に捨てていることになってしまうでしょう!
なぜリピートは後回しにされるのか?
リピート獲得の仕組みがない企業では、既存顧客からの注文は「待っていれば来るもの」と考えられています。新規開拓は目標や評価に直結しやすく、努力が目に見えます。既存顧客へのフォローは成果が数字に表れるまで時間がかかるため、つい後回しになるのです。担当者が気づいたときには、顧客はすでに競合他社から購入していたということも起こります。
しかし、一度取引した顧客はすでに自社の商品やサービスを知っています。ゼロから信頼を築く必要がある新規顧客に比べれば、次の提案を聞いてもらえる可能性は高いはずです。その顧客を放置することは、せっかく手に入れた関係を自ら手放すことと同じです。
新規開拓に力を入れること自体は間違いではありません。ただ、獲得した顧客が一度きりの取引で終われば、次の期にはまた一から顧客を探すことになります。新規開拓とリピートは別々の活動ではないのです。関係が長く続いてはじめて、新規開拓にかけた費用と労力が報われます。
①②③をつなげて仕組みにする
では、購入後の顧客との接点はどうつくればよいのでしょうか?意識的に設計することです。納品から一定期間が経った時点で使い勝手を確認する連絡を入れる。消耗品や更新時期がある商品なら、その時期が来る前に案内をする。小さな接点の積み重ねが「この会社はうちのことをわかっている」という信頼になります。
注意すべきは、接点を担当者個人の努力に任せないことです。担当者が異動や退職をした途端に顧客との関係が途切れてしまう例は珍しくありません。①の顧客情報の共有化が必要なのはこのためです。いつ、誰が、どんな話をしたのかが記録されていれば、担当が変わっても関係を引き継ぐことができます。
②の需要予測も、この記録があってこそ生きてきます。過去の購入時期や使用量がわかれば、次の需要が発生しそうなタイミングはある程度見当がつきます。問い合わせを待たず、その少し前にこちらから声をかけるのです。顧客が必要性を感じ始めた段階で相談を受けられれば、他社と比較される前に提案できます。
③のサービスについても同じです。購入後の顧客は、営業よりもサービス部門と接する機会の方が多くなります。問い合わせ対応や保守の現場には、顧客の不満や新しい要望が集まります。その情報が営業に届かなければ、次の提案の機会をみすみす逃すことになります。
「最近この顧客からこんな問い合わせがあった」という一言が、次の受注のきっかけになることもあります。サービス部門と営業が定期的に情報を交換する場を設けるべきです。リピートの獲得は、営業部門だけで完結するものではありません。会社全体で顧客との関係を育てる仕組みが必要なのです。





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