
「戦略は立てた。しかし、現場が動かない」——営業戦略のご相談で、最も多くお聞きする言葉です。
立派な資料はできあがった。分析も的確だった。ところが半年後、営業現場の行動は以前と何も変わっていない。数字も動いていない。こうした経験をお持ちの企業は少なくありません。
原因は、戦略の中身ではないことがほとんどです。戦略と、現場の行動との間がつながっていない。この一点に尽きます。戦略を「作る仕事」と「実行させる仕事」が分断されている限り、何度作り直しても結果は同じです。
カーナープロダクトの営業戦略策定は、分析と戦略の提示で終わりません。戦術への落とし込み、現場への浸透徹底、実践展開、そして定着するまでのフォローと効果測定までを、一つの取り組みとして設計します。営業に特化したコンサルティングファームとして、成果が出るまでご支援することを前提にお引き受けしています。
営業戦略が実行されない3つの理由
当社がこれまで支援してきた企業で、以前の営業戦略が機能しなかった原因を整理すると、次の3点に集約されます。自社に当てはまるものがないか、確認しながらお読みください。
理由 1市場の分析はあるが、自社の営業実態の分析がない
市場規模、競合の動向、顧客の購買行動。こうした外部環境の分析は、多くの戦略資料に含まれています。一方で、自社の営業組織が実際に何をどこまでできるのかという内部の分析が抜けているケースが目立ちます。
受注に至った案件と失注した案件で、営業担当者の行動は何が違ったのか。どの工程で商談が止まっているのか。マネジャーは部下の案件をどこまで把握できているのか。ここが分からないまま戦略を描けば、実行できない前提の上に計画を積み上げることになります。
当社は戦略の策定に入る前に、営業力分析によって自社の営業力を可視化します。顧客の視点、営業担当者の視点、マネジメント力、組織力、営業プロセス、競合との比較。多角的に調査し、現象ではなく原因を特定してから設計に入ります。
理由 2戦略が、明日の行動の粒度まで落ちていない
「高付加価値提案へのシフト」「既存顧客の深耕」——方向性としては正しくても、営業担当者はこの言葉から明日の行動を決められません。誰に、いつ、何を持って、どう話すのか。そこまで分解されて初めて、戦略は実行の対象になります。
当社は戦略を戦術へ、戦術を具体的なアクションプランへと分解します。対象とする顧客の選定基準、アプローチの手順、提案の組み立て方、商談の各段階で確認すべき項目、必要となる営業ツール。営業担当者が迷わず動ける状態まで具体化することを、戦略策定の一部として行います。
理由 3納品された時点で支援が終わっている
戦略の実行が最も難しいのは、着手してから3か月から6か月の期間です。従来のやり方に戻ろうとする力が働き、成果が出る前に「この方針は自社に合わない」という声が出はじめます。ここを越えられるかどうかで、結果が分かれます。
報告書の提出をもって終わる支援では、この最も難しい局面に誰も立ち会っていないことになります。当社は策定後こそ重要な期間と位置づけ、現場への浸透、実践の支援、定着状況の確認までを継続してお手伝いいたします。
カーナープロダクトの営業戦略策定
予測が難しい事業環境で戦い続けるために、戦略が必要です。戦略とは、何をやり、何をやらないかを選択することにほかなりません。そして競争力は、集めた情報の量ではなく、情報の質と洞察の深さから生まれます。
当社は、市場分析から実践支援までを次の流れで一貫して行います。

上図のとおり、五つの分析を土台にマーケティング戦略を定め、そこから営業戦略とアクションプランへ落とし込み、最後に実践をサポートします。図の一番下にある「実践」までを支援範囲に含めていることが、当社の営業戦略策定の特徴です。
営業とマーケティングを分断しない
マーケティング部門が描いた戦略を営業部門が実行する。この分業は一見合理的ですが、実際には「現場を知らない机上の計画」と「戦略を無視した個人商店の営業」という対立を生みがちです。
当社は営業部門とマーケティング部門を一体で捉え、双方の情報を突き合わせて戦略を組み立てます。顧客と直接接している営業担当者が持つ情報は、市場調査では得られない質を持っています。この情報を戦略の材料として正しく吸い上げる仕組みづくりも、支援の対象です。
一般的な戦略コンサルティングとの違い
| 支援の終点 | 報告書の提出ではなく、現場に行動が定着し、営業指標が動くことを終点としています |
|---|---|
| アウトプットの粒度 | 方針の提示に留めず、営業担当者が明日から実行できるアクションプランと営業ツールまで具体化します |
| 関わり方 | 分析担当と実行支援担当を分けず、 現場に入り、同行し、商談に立ち会いながら支援いたします |
| 前提とする型 | 汎用のフレームワークに当てはめるのではなく、貴社の商材、業界構造、商習慣、営業組織の実態から個別に設計します |
| 目指す状態 | 当社への依存ではなく、貴社が自社だけで戦略を回せる状態を目標に置いています |
営業に関する調査研究を継続し、その知見を実務に還元していることも、当社の基盤です。トップセールス1000人の分析や企業300社への調査といった調査研究レポートにもとづき、感覚ではなく事実から戦略を組み立てます。
策定して終わりにしない 浸透徹底と実践展開
営業戦略の成否は、策定の質だけでは決まりません。同じ戦略でも、浸透のさせ方によって結果は大きく変わります。当社が最も力を入れているのが、この策定後の領域です。
1. 納得を得てから展開する
新しい方針が現場で止まる最大の理由は、能力不足ではなく納得の不足です。なぜこの方針なのか、これまでのやり方の何が問題だったのか、自分にとって何が変わるのか。ここが腑に落ちていない状態で手順だけを渡しても、行動は変わりません。
当社は展開にあたって、営業担当者へ直接説明する場を設けます。策定の根拠となった分析結果を示し、質問や反論を受け止めたうえで進めます。上意下達の伝達ではなく、現場が自分の言葉で説明できる状態を目指します。
2. 管理職を戦略の実行者にする
戦略が定着するかどうかは、営業マネジャーが握っています。日々の案件相談や同行の場面で、新しい基準にもとづいた指導ができるか。ここが従来のままであれば、現場は元の行動に戻ります。
当社は管理職向けに、新しい戦略にもとづくマネジメントの実務を支援します。案件の見極め方、部下への問いかけ方、会議で確認すべき項目。必要に応じて営業研修と組み合わせ、指導の型そのものを更新いたします。
3. 現場に入って実践を支える
会議室での議論と、顧客を前にした商談は別ものです。当社のコンサルタントは、必要に応じて商談への同行、提案書の個別レビュー、ロールプレイなどを通じて、実際の案件で戦略が機能するところまで支援します。
実践の中で見えた不都合は、戦略側に戻して修正します。作った戦略を守らせるのではなく、現実に合わせて磨き続けるという進め方です。
4. 定着状況を確認し、効果を測る
「実行しているつもり」と「実行できている」の差を埋めるため、定着状況を定期的に確認します。訪問前の準備内容、ヒアリング項目、提案書の構成といった観察可能な行動レベルで変化を追い、受注率、案件単価、商談期間、提案件数などの営業指標とあわせて確認いたします。
これまでに支援した企業での具体的な数値の変化につきましては、守秘義務の関係でWeb上には掲載しておりません。ご相談の際に、貴社の状況に近い事例を個別にご提示いたします。
5. 自社で回せる状態にする
最終的な目標は、当社がいなくても戦略を更新し続けられる組織になっていただくことです。分析の手法、戦略の見直し方、現場への展開の進め方を、支援の過程で貴社に移していきます。継続的な取り組みが必要な場合は営業力強化コンサルティングとして、内製化を前提とした支援も行っております。
営業代行との違い
営業戦略のご相談をいただく際、営業代行サービスと比較検討されているケースがあります。どちらが優れているという話ではなく、目的がまったく異なるサービスですので、選択の判断材料として整理いたします。
| 営業代行 | カーナープロダクトの営業戦略策定 | |
|---|---|---|
| 目的 | 外部の人員が代わりに売り、 当面の売上をつくる |
自社の営業組織が売れるようになる仕組みをつくる |
| 成果の出方 | 着手から比較的早く数字に表れる | 組織の行動が変わってから表れる。 時間を要する |
| ノウハウの蓄積 | 受注の過程で得た知見は代行会社に残る | 分析手法も戦略も自社の資産として残る |
| 取り組みを終えた後 | 契約終了とともに、 その売上も止まりやすい |
自社だけで戦略を更新し、回し続けられる |
| 向いているケース | 短期の販路開拓、繁忙期の人員補完、新商材の初期テスト | 営業組織そのものを立て直したい、属人化から脱したい |
営業代行には即効性があります。短期的に人手を確保したい場面では有効な手段です。ただし、売れた理由が自社に残らないという構造的な性質があります。誰に売れたのかは分かっても、なぜ売れたのか、どう話したから決まったのかという知見は、代行会社の側に蓄積されます。
その結果、契約が続く限り数字は立つものの、終了すれば元の状態に戻ります。自社の営業担当者は、その間も育っていません。売上は買えても、営業力は買えないということです。
当社がお引き受けするのは、時間はかかっても自社の中に営業力を残す取り組みです。急いで数字をつくる必要がある場合は代行を併用しながら、並行して組織づくりを進めるという選択もございます。どちらが適しているかを含めて、ご相談の段階で率直にお伝えいたします。
一般的な営業手法が通用しない業界へ
営業のセオリーが、そのままでは当てはまらない領域があります。当社はこうした難易度の高い分野での支援を数多く手がけてまいりました。
特殊な技術・専門性の高い商材
技術的な優位性はあるものの、その価値が顧客に伝わらず価格の議論になってしまう。説明できるのは一部の技術者だけで、営業担当者が案件を進められない。こうした課題には、技術の内容を顧客の利益に翻訳する作業から入ります。専門知識を営業の言語に置き換え、誰が話しても伝わる状態にすることが出発点です。
複雑な業界構造・多段階の流通
代理店や商社を介する取引では、直接の取引先と、実際に使う顧客が異なります。誰に何を働きかければ受注につながるのかが見えにくく、一般的な営業手法の前提が成立しません。関与者それぞれの利害と判断基準を整理し、どの段階に力を配分するかを設計します。
検討期間の長い高額商材
意思決定に複数の部門が関わり、検討が年単位に及ぶ商材では、受注という結果だけを追っていても管理ができません。商談の進捗を段階で定義し、各段階で何が確認できていれば次に進めるのかを明確にすることで、長い商談を制御可能にします。
属人化した組織
特定の担当者だけが成果を上げており、その方法が誰にも説明できない。この状態は、担当者の異動や退職が事業の危機に直結します。成果を上げている行動を分解して言語化し、組織の標準として共有できる形にいたします。
業種や規模によって営業組織の課題は大きく異なります。当社はこれまで、大手上場企業から従業員25名の中小企業まで幅広く支援してまいりました。実際の取り組みは導入事例をご覧ください。海外市場への展開を検討されている場合は海外展開支援・人材育成、営業の仕組みをデジタルで支える必要がある場合はDXコンサルティングもあわせてご相談いただけます。
営業戦略策定の進め方

ご相談から成果の検証までの標準的な流れです。貴社の状況に応じて、必要な段階を組み合わせてご提案いたします。
1お問い合わせ・ヒアリング
現在の営業組織が抱える課題、これまでの取り組み、目指す姿についてお聞かせください。この段階では費用は発生いたしません。
2市場・顧客・競合の調査と営業力の可視化
市場分析、顧客分析、業界分析、競合分析、自社分析を実施します。あわせて営業担当者への調査、同行、マネジメント層へのインタビューにより自社の営業力を可視化し、現象ではなく原因を特定します。
3マーケティング戦略・営業戦略の策定
分析結果にもとづき、狙う市場と顧客、提供価値、競合に対する優位性を定めます。何をやらないかも同時に決定します。
4戦術・アクションプランの立案
戦略を営業現場の行動に分解します。対象顧客の選定基準、アプローチ手順、提案の型、必要な営業ツールまで具体化します。
5現場への浸透・実践展開
営業担当者への説明会、管理職への支援、商談同行などを通じて、実際の案件で戦略が機能する状態まで支援します。
6定着確認と効果測定
行動の変化と営業指標の推移を確認します。定着が不十分な領域には追加の支援を行います。
7戦略の見直しと内製化
測定結果をもとに戦略を更新します。あわせて、貴社が自社で見直しを行えるよう、手法の移管を進めます。
お問い合わせから策定の着手まで、標準的には1か月から2か月程度を見込んでいただいております。ご希望のスケジュールに応じて調整いたしますので、ご要望をお聞かせください。
秘密保持について
営業戦略の策定では、顧客リスト、案件情報、価格や原価、営業担当者の評価、経営方針といった、事業の中枢に関わる情報をお預かりいたします。当社はこれらの取り扱いについて、次のとおり運用しております。
| 秘密保持契約 | ご契約書には秘密保持に関する条項を含めております。ご契約前の打ち合わせやご相談の段階で秘密保持契約が必要な場合は、別途締結いたします。貴社所定の書式がある場合は、その書式に沿って対応いたします |
|---|---|
| 調査で得た情報の扱い | 営業担当者への調査や顧客インタビューで得た個別の回答は、個人が特定されない形に加工したうえで分析に用います。回答者の匿名性を保つことが、調査の精度にも直結すると考えております |
| 成果物の帰属 | 策定した戦略、分析資料、営業ツールは貴社に帰属します。当社が他社への提案や自社の宣伝に転用することはございません |
| 他社案件への不転用 | お預かりした情報や、支援を通じて知り得た事業上の知見を、同業他社を含む他の案件で用いることはございません |
| 社内での情報管理 | 案件情報へのアクセスは担当するコンサルタントに限定しております。担当者にも同等の守秘義務を課しています |
| 実績の公表 | 企業名や取り組み内容の公表は、事前に許諾をいただいた場合に限ります。許諾のない情報は、契約終了後も公開いたしません |
当社が本サイトに費用や具体的な成果の数値を掲載していないのも、同じ考え方によるものです。ご相談の際には、貴社の状況に近い事例を、公表可否を確認したうえで個別にご説明いたします。
よくあるご質問
Q費用はどのくらいかかりますか
A調査の範囲、対象となる組織の規模、実践支援の期間によって変動するため、一律の料金表はご用意しておりません。ご予算に応じて範囲を調整いたしますので、まずはご相談ください。
Q成果が出るまでにどのくらいかかりますか
A営業担当者の行動の変化は比較的早い段階で確認できますが、受注や売上といった指標に表れるまでには、商材の検討期間に応じた時間を要します。検討期間の長い商材ほど、指標が動くまでの期間も長くなります。着手時に、何をいつの時点で確認するかを設計したうえで進めます。
Q特殊な業界ですが、理解していただけますか
A技術系の商材や、代理店を介する複雑な流通構造を持つ業界での実績が多くございます。業界知識をあらかじめ持っているという意味ではなく、その業界の構造と商習慣を調査によって把握したうえで設計する、という進め方です。汎用のフレームワークを当てはめることはいたしません。
Q戦略はすでにあります。実行の部分だけ支援してもらえますか
A承っております。既存の戦略を拝見し、現場の行動に落とし込める粒度になっているかを確認したうえで、浸透と実践展開を支援いたします。実行が進まない原因が戦略の側にある場合は、その旨を率直にお伝えいたします。
Q営業代行とどちらを選ぶべきか迷っています
A短期的に売上を確保することが最優先であれば営業代行、自社の営業組織を強くすることが目的であれば当社の支援が適しています。両方を並行する選択もございます。ご状況をお聞かせいただければ、当社の支援が適さない場合もその旨をお伝えいたします。
Q営業部門の人数が少なくても依頼できますか
A可能です。従業員25名規模の企業様での支援実績もございます。人数が少ない組織ほど、誰に何を任せるかという選択が業績に直結するため、戦略の効果が表れやすい面もございます。
Qまず相談だけしたいのですが
A初回のヒアリングに費用は発生いたしません。「何から手をつけるべきか分からない」という段階からご相談いただけます。お聞きした内容は、秘密保持のもとで取り扱います。
監修者
横田 雅俊株式会社カーナープロダクト 代表取締役
営業に関する調査・研究を続け、その知見を書籍と講演を通じて発信しています。営業に特化したコンサルティングファームとして、上場企業から中小企業まで幅広い規模・業種の営業組織を支援してまいりました。
日本経済新聞、日経産業新聞、日経BizGate、プレジデント、THE21 をはじめとする新聞・雑誌・Webメディアへの掲載多数。営業の実態を数値で捉える調査手法と、現場で機能する戦略設計について、継続的に発信を行っています。
著書
- 動機づけのマネジメント-最高のマネジャーがやるべきたった1つのこと
- トップセールスには、なぜ「いいお客さま」が集まってくるのか?
- 「売れ続ける会社」の営業法則
- 図解 営業は感情移入
- 営業リーダーの教科書
- 諦めない営業-トップセールスは4.1倍粘り強い
- 「トップセールス」1000人の結論『営業は感情移入』
調査研究
- 営業に関する調査研究レポート トップ営業1000人分析、300社企業調査ほか
営業の現場で得た知見と、調査によって裏づけられた事実。この両方にもとづいて戦略を設計することが、当社の一貫した姿勢です。
営業戦略策定に関するご相談・お問い合わせ
「戦略を立てたが実行されない」「どこから手をつければよいか分からない」という段階でも構いません。現状をお聞かせいただければ、課題の整理からお手伝いいたします。初回のヒアリングに費用は発生いたしません。お聞きした内容は秘密保持のもとで取り扱います。
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