カーナープロダクトマンスリーコラム

仮説検証サイクルを構築する

140101問題が発生すると、何か新しいことを始めて、何とか乗り切ろうとするものです。事態を改善しようとする姿勢は重要ですが「思いつきで始めた取り組みが徹底されずに、仕組みや資料作成だけが増える」という結果を招く場合が少なくありません。

 

こうした問題を避けるためには、仮説検証のサイクルを構築する必要があります。スタートさせた取り組みが成果を生んでいるのかを注意深く分析し見直さなければならないのです。

 

見直しの際、改善/継続/廃止という3つの選択肢を持つべきです。考え方は正しいが、更に改善する必要がある場合には、手法や中身を「改善」します。成果が出るまで今しばらく時間が必要な場合や、取り組みが正しいと感じる場合は「継続」させます。重要なのは、成果に結びつかない取り組みや形骸化した報告書、無意味な会議など必要のない取り組みを「廃止」することです。

 

取り組みを増やすごとに、別の取り組みを減らす・・・これが形骸化に陥らないための、正しいマネジメントなのです。

 

何をもって「成果」とするのか?

見直しがうまくいかない原因の一つは、取り組みを始めるときに判断の基準を決めていないことです。何を確かめるための取り組みなのかがはっきりしなければ、後から振り返っても「なんとなく続けている」状態になります。

たとえば営業日報の書式を新しくするとします。「上司が部下の商談状況を把握しやすくなる」という仮説であれば、三か月後に、会議で商談の進み具合を確認する時間が短くなったかどうかで確かめることができます。

仮説、確かめ方、見直す時期。この三つを最初に決めておけば、改善・継続・廃止の判断はずっと下しやすくなります。

仮説は小さく具体的にすべきです。「売上を伸ばす」という仮説では、何が効いたのかがわかりません。「この取り組みで、どの行動がどう変わるか」まで具体的にしておけば、結果が出なかったときにも、仮説のどこが違っていたのかを振り返ることができます。

なぜ「廃止」ができないのか?

三つの選択肢の中で、最も実行しにくいのが廃止です。始めた本人にとっては、やめることが失敗を認めることのように感じられるからです。資料や会議には、関わった人の手間もかかっています。「せっかく作ったのだから」という気持ちが、見直しを先送りにさせるのです。

しかし、取り組みをやめることは失敗ではありません。仮説を確かめた結果、別の方法を選ぶと判断したということです。検証の結果として廃止を選べる組織ほど、新しい取り組みにも挑戦しやすくなります。

廃止を判断しやすくするには、始めるときに「この時期までにこの変化が見えなければやめる」と決めておくことです。やめる条件が先に決まっていれば、見直しの場で迷うことは少なくなります。

見直しを個人の気づきに任せてはいけません。四半期に一度など時期を決め、今動いている取り組みを一覧にして、一つずつ改善・継続・廃止のどれにするかを話し合います。改善や継続を選んだ取り組みについても、次に見直す時期をその場で決めておきます。形骸化した取り組みを放置すれば、現場の時間は報告書づくりや会議に奪われていくからです。

その際は、現場の営業担当者の声を聞くべきです。形骸化した報告書や会議の負担を最も感じているのは現場だからです。マネジャーが「やめたいものはないか」と問いかけるだけで、見えていなかった無駄が出てくることもあります。一つ増やしたら、一つ減らす。この原則を定例の場で確かめ続けることで、仕組みや資料だけが増えていく状態を防ぐことができるのです。

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