カーナープロダクトマンスリーコラム

マネジャーの後ろだて

自信とプライドを持って営業する担当者には「背中を押してくれる」「後ろだてとなってくれる」上司が存在します。

 

対照的に、管理体質に陥り結果だけを追求する上司の部下は、委縮し、言われたことだけしかしない指示待ち部下になってしまうものです。

 

上司は部下を考えさせ、自ら正しい決定を下せるように育て上げる必要があります。正しい判断力と知覚力を身に付けさせ、最後は上司が後ろだてとなってくれるという信頼感を築き上げなければならないのです。

 

「上司に聞いてきます」「一度社に戻り検討します」といった回答は顧客を苛立たせます。価値基準や判断基準が共有できている企業では、例え経験が浅い営業担当者でも自ら決定し判断を下すことができるはずです。 保身や違反を避けるだけを目的としたマネジメントでは人は育ちません。「最後は上司が守ってくれる」という後ろだてを確信した、自信溢れる部下を育て上げたいものです。

後ろだてと甘やかしは違う

後ろだてになるとは、部下の失敗をかばうことでしょうか?そうではありません。何でも許すことと、後ろだてになることは別のものです。

判断の基準をはっきり示し、その基準に沿って部下が下した決定であれば、結果がどうであれ上司が責任を引き受ける。これが後ろだてです。

基準を示さないまま「任せた」と言い、うまくいかなかったときに部下を責める上司もいます。部下からすれば、何をすれば守ってもらえるのかがわかりません。こうした経験が重なると、部下は自分で判断することをやめ、すべてを上司に確認するようになります。指示待ち部下は、上司の関わり方からも生まれているのです。

管理すること自体が悪いわけではありません。数字の進み具合を確認し、ルールを守らせることもマネジャーの役割です。しかし確認と指摘だけで関わりが終わってしまうと、部下は「失敗しないこと」を最優先に考えるようになります。顧客のために一歩踏み込んだ提案をするより、無難に済ませるほうが安全だと学んでしまうのです。

判断基準はどうすれば共有できるのか

顧客から納期の前倒しを求められたとき、その場で「対応できます」と答えてよいのか、条件をつけるべきか、持ち帰るべきか。経験の浅い営業担当者が迷うのは当然です。ここで上司が答えだけを教えれば、部下は次に似た場面でもまた上司に聞くことになります。

必要なのは、判断の理由を言葉にして伝えることです。一つ目は、部下が迷った案件について「あなたならどうするか」を先に聞くこと。二つ目は、上司自身の判断とその理由を説明すること。三つ目は、両者の違いがどこから来たのかを一緒に考えることです。この積み重ねによって、部下は上司の価値基準を自分のものにしていきます。

任せる範囲をあらかじめ決めておくことも有効です。値引きはどこまで現場で判断してよいか、どのような条件なら即答してよいか。範囲が明確であれば、部下は顧客の前で自信を持って答えることができます。

部下が失敗したとき、上司はどう振る舞うか

後ろだてが本物かどうかは、部下が失敗したときに試されます。部下が自分の判断で動き、結果として顧客に迷惑をかけてしまった。そのとき上司が真っ先に顧客のもとへ出向き、自ら頭を下げる。その姿を一度でも見た部下は、次の判断に向かう勇気を持てるでしょう。

そのうえで、振り返りは部下と二人で丁寧に行います。何が判断を誤らせたのか、どの情報が足りなかったのか。責めるためではなく、次に正しい判断を下すための振り返りです。

守ることと育てることを同時に行う。それができる上司のもとで、部下は自信とプライドを持って顧客に向き合えるようになるのです。

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