カーナープロダクトマンスリーコラム

脳は「知っていること」と 「理解できたこと」にしか反応しない

140501

食べたことのないものの「美味しさ」を説明することはできません。また、食べたことのないものを、食べたいと思うこともほとんどありません。例えば先日知人のアメリカ人が、鮨屋で「ウニ」を見てひと言、「きもちが悪い」と言っていました。好き、嫌い、欲しい、欲しくない、買いたい、買う必要がない・・・といった判断はあくまでも「知っていること」「理解していること」の中で、 行われるのです。

 

このことは、ビジネスにおいて「相手の知識レベルに合わせて話す」ことの重要性を物語っています。専門用語や業界用語を使って説明しても、相手に理解してもらえなければ意味がありません。1語理解できない言葉が含まれているだけで、理解力は半減するといわれています。わたしの経験では、「その言葉は理解できません」という相手はほとんどいませんので、結局なんとなく伝わらない、なんとなく信用できない、具体的に見えないといった反応になってしまうのです。

 

では、どのようにすれば良いのでしょうか?一番い方法は、誰が聞いても理解できる表現を使うクセをつけることです。中学生、高校生に話すイメージでちょうど良い話し方ができるでしょう。説得力のある、人を動かす話は100%わかりやすい話です。「理解できて」始めて、判断の土俵にあがったことになるからです。

 

1つ注意しなければならないのは、平易な言葉をつかっても、相手が「ばかにされている」と感じないように工夫しなければなりません。知識と経験がないと思われてしまうような話方もマイナスです。
わかりやすく、しかも信用と信頼を得られる話方をすれば、成果に大きな影響を与えることでしょう。

相手の知識レベルをどう見極めるか?

相手の知識レベルに合わせて話すには、まず相手がどこまで知っているのかをつかまなければなりません。しかし、「この言葉はご存じですか?」と一つひとつ確かめるのは、かえって失礼です。

よい方法は、説明を始める前に質問をして、相手に自分の言葉で状況を語ってもらうことです。たとえば「現在はどのような方法で管理されていますか?」と尋ねます。返ってくる言葉に専門用語が多ければ、踏み込んだ説明をしても大丈夫でしょう。日常的な言葉で語られるなら、こちらもそれに合わせます。相手が使った言葉をそのまま借りて説明すれば、理解してもらいやすくなるのです。

「知っていること」に結びつける

相手がまだ知らない商品やサービスを説明するときは、相手がすでに知っているものに結びつけることです。食べたことのない料理でも、「〇〇に似た味です」と言われれば、なんとなく想像がつきます。それと同じです。

たとえ話を使う・・・相手の業界や仕事の場面に置き換える・・・実際に使っている様子を具体的に描いてみせる・・・。こうした工夫によって、相手は新しい情報を自分の経験の中に位置づけることができます。理解できてはじめて、良いか悪いかを判断できるのです。

わかりやすく、しかも軽く見られない話し方

平易な言葉を使っても「ばかにされている」と感じさせないためには、話の中身に深さを持たせることです。言葉はやさしくても、相手の課題を的確に言い当て、根拠を示しながら話せば、軽く見られることはありません。

説明の途中で、相手の反応を確かめることも必要です。表情が曇ったり、質問が止まったりしたら、伝わっていない合図です。先に述べたとおり、「その言葉は理解できません」と言ってくれる相手はほとんどいません。「ここまでで気になる点はありますか?」と一言挟むだけで、相手は安心して疑問を口にできるようになります。わかったふりのまま商談が進んでしまうことを防げるのです。

TRACKBACKS

COMMENTS

コメントは受け付けていません。