
「うちの会社は、いつも何かが起きてから慌てて対応している」
営業の現場で、こうした声を耳にすることは珍しくありません。
成長しているように見える企業でも、実はトラブルやクレームが後をたたず、顧客満足度が低い企業が存在します。次々と問題が起こり、その処理で膨大な時間が取られるのです。事前に手をうっておけば、そこまで大きな問題にはならないのに・・・といった悲劇的な状況が起こってしまうのです。
全てが後手後手に回ってしまい、問題が起こってから「対処」する企業の多さに驚かされます。営業マンも「うちの会社は言っても変わらないから」と半分あきらめてしまっているのです。競合に比べて、全てが遅いと感じることがあるかもしれません。こうした状況では、成長は長続きしません。
後手に回る会社に見られる兆し
同じようなクレームが、何度も繰り返される。トラブルの処理に追われて、本来の営業に使う時間が取れない。提案や見積もりが、いつも競合より一歩遅い。月末になって初めて、目標に届かないことに気づく。思い当たることがあれば、組織が後手に回り始めているのかもしれません。
問題は、マネジメントが行き当たりばったりなこと
ではどこに問題があるのでしょうか?問題はマネジメントが行き当たりばったりだという点にあります。多くの場合、営業の仕事は同じパターンの繰り返しです。(パターンが見いだせないとすればそれはそれで問題ですが)ともすると、営業マンがまじめに必死で営業すればするほど、広い視野で取り組むことが難しくなってしまいます。
そこでマネジメントが重要な役割を担うのです。目先のことだけにとらわれずに、いかに広い視野で情報を収集し、事前に手を打つことができるかが、マネジメントの大切な役割なのです。例えば、「今月いくら売れた!」「最近あいつは元気がない」といった目に見えるものだけではなく、「トラブルの原因」や「営業マンの3ヵ月後の数字」を把握できるようにすべきです。
営業は、3ヵ月前や半年前の活動が実を結んで、今月の受注になる仕事です。結果が出てから手を打っても、間に合わないことが多いのです。まずは見方、考え方を変えましょう。
先手を打つための三つの習慣
さらに具体的に、次の三つを心がけてください。
一つ目は、対処ではなく改善することです。起こったことに対応するのではなく、二度と起こらないようにする習慣を会社全体で身につけましょう。クレームへの対応が済んだら、なぜ起きたのか、どうすれば防げたのかを書き留め、手順や仕組みに反映させます。
二つ目は、原因を考える時間をつくることです。日々の業務に追われていると、本質を考える時間はなかなか取れません。頭を切り替えて、本質を見抜けるように特別な時間を用意する必要があります。週に一度、月に一度と、あらかじめ予定に組み込んでおくのが確実です。
三つ目は、社内の風通しを良くし続けることです。「隠す」「もみ消す」は論外です。できるだけ早く情報収集できる体制をつくりましょう。悪い報告をした人が責められる職場では、問題は表に出てこなくなります。
営業マン一人ひとりにできること
組織の仕組みが整うのを待つだけでなく、営業マン自身にもできることがあります。顧客が予算を組む時期や決算期を把握しておき、検討が始まる前に情報を届ける。今月の契約だけでなく、数か月先の受注につながる活動を毎週の予定に入れておく。顧客の反応にいつもと違う気配を感じたら、問題が大きくなる前に上司に伝える。小さな先手の積み重ねが、後手に回らない営業をつくります。
こうすることで、本当の顧客満足を獲得する基盤をつくることができるのです。





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