カーナープロダクトマンスリーコラム

シェアと顧客の増減を可視化する

これまで多くの企業では、昨年の実績との対比が重要な指標となってきました。しかし、この考え方には顧客の成長性、市場規模の拡大、縮小といった考え方は含まれていません。突発的な状況や、震災などの想定外の状況が起こった時、昨年対比の有効性はほとんどありません。

 

ここ数年の市場の動きを見ると、突発的な状況変化が立て続けに発生しているため、昨年対比ではない新たな指標が必要だと感じています。ではどんな視点で、市場、顧客を捉えることができるのでしょうか?

 

①市場・顧客内シェア
成熟市場では、成長性はもちろん市場・顧客内でのシェアが重要な要素です。顧客の成長性や、市場の拡大縮小に対応可能な指標として事業戦略構築にとっても有効です。業界や製品によって正確なシェアの把握が難しかったり、数か月遅れでしか数値を把握できないなどの課題はありますが、できるだけ正確なシェアの把握は非常に重要です。

 

②顧客分類と顧客数
顧客をカテゴリ分けし、顧客の増減を把握することは非常に有効です。優良顧客、休眠顧客等の分類を定義づけし、それぞれの顧客の増減を数値化、可視化することで売り上げや利益との相関関係を分析することができます。優良顧客が減り、小口の顧客が増えている場合は、その要因とメリット・デメリットを分析します。休眠顧客の増加には、何かしら要因があるに違いありません。

 

昨年対比だけを見て「震災があったから仕方がない」と言い訳するのではなく、シェアと顧客数に注意を向けましょう。短期的な売り上げの増減に一喜一憂するのではなく、中期的な営業課題を把握することで、どんな状況でも営業変革を実現できるのです。

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