「とにかくオレについてこい」「背中を見て学べ」 時代遅れに聞こえるかもしれませんが、今でもこのような指示中心のマネジメントを続けているマネジャーは少なくありません。
上下関係ではなく、相互尊重と信頼に基いてマネジメントを行わなければ部下を動かすことはできません。一方的に説明することと、相手を納得させることの違いを理解していないマネジャーは気がつかないうちに部下のやる気を失わせてしまいます。部下を育てる上司は「支援」「指導」「育成」の3つの役割を理解し実践するのです。
セールス・コーチングを効果的に行うために上記の役割について調べてみましょう。
■支援
顧客獲得の支援及び意識と営業力を向上させるための支援を行う必要があります。「モノ」「人」「ツール」「環境」などを迅速に提供し常に気配りを怠りません。
■指導
部下の日常活動を把握しアドバイスや助言を与えます。本人が気がつかない課題を指摘し共に改善することが必要です。
■育成
個別の案件ではなく営業担当者としての基礎を身につけるための支援とレベルアップの手段を提供します。
あなたは3つの役割を実践し部下にとって必要なマネジャーになっていますか?
説明と納得はどう違うのか?
一方的に説明することと、相手を納得させることの違いは、部下の行動に表れます。説明されただけの部下は、言われたことをこなします。しかし、状況が少し変わると動けなくなります。納得した部下は、なぜそうするのかを理解しているので、自分で考えて工夫することができるのです。
たとえば、提案書の書式を変えるよう指示するときです。「今月からこの書式で出すように」と伝えるだけでは、部下は形式を変えるだけで終わります。顧客のどんな反応を受けて変えるのか、部下の商談にどう役立つのかを話し合えば、受け止め方は変わります。
問いかけ、部下の考えを聞き、そのうえで方向を示す。この順番がセールス・コーチングの基本です。
納得を得るには時間がかかります。忙しいときほど、一方的な指示で済ませたくなるものです。しかし、その場の時間を惜しめば、同じ説明を何度も繰り返すことになるでしょう。
3つの役割を日々の場面で使い分ける
支援・指導・育成は、特別な面談の場だけで行うものではありません。日々の営業活動の中で使い分けてこそ、効果が出てきます。
支援は、部下が困っているときに素早く手を差し伸べることです。必要な資料がない、同行してほしい顧客がいる、社内の調整が進まない。そうした障害を取り除くのはマネジャーの仕事です。指導は、商談の報告を聞いたときや同行の帰り道など、記憶が新しいうちに行うと伝わります。育成は、目の前の案件から一歩離れて、半年後や一年後にどんな営業担当者になってほしいかを部下と共有することから始まります。
どの役割に重きを置くかは、部下の経験や状況によって変わります。経験の浅い部下には指導の比重を大きくし、経験を積んだ部下には支援を中心にして任せる範囲を広げていきます。
上司が不満の原因になっていないか?
上司の関わり方は、部下のやる気を大きく左右します。当社の売れる営業と売れない営業の差(300社調査)では、営業担当者の不満を「会社」「商品」「ポジション」「仕事内容」「上司」の5つに整理しています。上司そのものが、部下の不満の原因になりうるということです。
指示中心のマネジメントから抜け出すために、まず自分が話す時間と部下が話す時間を振り返ってみてください。面談の大半を自分が話しているなら、部下の考えを聞く余地は残っていません。部下が話し、上司が聴く。その時間を増やすだけでも、関係は変わっていくはずです。





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