カーナープロダクトマンスリーコラム

売れない商品を売るより「新しいコト」を考える

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最近規格外の細長いノートがバカ売れしています。総務省発表の「家計調査」では年間の一世帯あたりのノートの購入額は460円でこの10年間で28%も減ったということです。

 

そんな中で、画期的なヒット商品「細長ノート」(コクヨスリムB5)が生まれたのはなぜなのでしょうか?高校生100人のノートを調べた結果、50%以上のページの右側に余白があり、使われていないことが判明したというのです。理由は頭を動かさずに読める範囲に記入が集中しているということ。人間工学に基づいて、新しいサイズのノートが誕生したのです。

 

ノートが売れなくなったけれど、使わない人がいなくなったわけではない!気合で売って来いと言っていたらこうした商品は誕生しなかったことでしょう。消費者の動向を調査し、既存の商品にひと工夫加えたことで、大きく売上を伸ばすことができたのです。

 

もし、あなたが扱う商品が「売れなくなってきている」としたらそこには必ず原因があります。今まで取引をしていた企業が競合に奪われたとしたら、そこにも理由があります。なぜそうなのか?お客さまに聞くことが重要なのです。あなたの会社はお客さまの声をきちんと聞いていますか?

「売れない」を外のせいにしていないか

商品が売れなくなると、原因を市場の縮小や景気、競合の値下げに求めたくなります。たしかにそうした要因はあるでしょう。しかし市場全体が縮んでいても、そこで売れている商品や会社は存在します。

細長いノートの例が示しているのは、需要がなくなったのではなく、顧客の使い方と商品の間にずれが生まれていたということです。

「売れない」理由を外に求めているうちは、打ち手は「もっと訪問しろ」「もっと値引きしろ」に限られます。顧客の使い方や困りごとに目を向けたとき、初めて新しい売り方や提案が見えてくるのです。

では、お客さまの声はどう聞けばよいのでしょうか?

「何かご要望はありますか」と尋ねるだけでは、本音はなかなか出てきません。顧客自身も、自分が何に不満を持っているのかをはっきり言葉にできないことが多いからです。

確実なのは、実際に使っている場面を見せてもらうことです。ノートの余白に気づいたのも、使われたノートを調べたからでした。「最近困ったこと」「手間がかかっていること」など、商品から少し離れた質問も有効です。そして、取引が減った顧客や他社に切り替えた顧客にこそ話を聞くべきです。耳の痛い話ですが、そこに改善の手がかりが多く含まれています。失った取引には、失っただけの理由があります。聞きにくい相手ほど、聞く価値があるのです。

営業から始まる「新しいコト」

商品を開発するのは、営業担当者の仕事ではないかもしれません。しかし顧客に最も近い場所にいるのは営業です。顧客のちょっとした不満や、想定外の使い方を知っているのも営業です。その情報を社内に伝えることは、営業にしか担えない役割です。

また、商品を変えなくても「コト」は変えられます。使い方の提案を変える、組み合わせる商品を変える、導入後の支援を加える。同じ商品でも、顧客にとっての意味が変われば、再び必要とされます。たとえば、価格の安さで選ばれていた商品を、顧客の手間を減らす道具として提案し直すことです。

そのためには、営業担当者が集めてきた顧客の声を、商品企画や他の部署に届ける仕組みが必要です。気合で売ってくることだけを求める組織からは、新しいコトは生まれません。顧客から学んでくる営業担当者をこそ評価すべきです。

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